このままずっと甘い夜を 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
一時でもあの隣にいたことが、今となっては夢のよう。


わたしはそんなことを考えながら、会場の端から人混みに紛れながら名取くんを見つめていた。


「パパ〜!名取グループの御曹司、かっこよすぎない!?」


愛理さんは、名取くんを見てはしゃいでいる。


「愛理。あとで挨拶にこられたら、結弦くんに顔と名前を覚えてもらいなさい」

「そうよ!愛理のかわいさなら、きっと結弦さんも気に入られるわ」


お父さんも由美さんも愛理さんも、あわよくばと考えているのだろうか。


「これはこれは、富士川社長」


すると、そんな声が聞こえて振り返ると、恰幅のいい中年の男性がいた。

自動車関連の大企業の社長さまなのだそう。


「紹介します。妻の由美と娘の愛理です」


お父さんからの紹介に、由美さんと愛理さんは愛想よく会釈をする。
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