このままずっと甘い夜を 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
「…名取くん」

「だって、7年前もそうだったから。勝手に俺の前からいなくなって…」


名取くんと別れてからわたしは学校を辞めて、お母さんと夜逃げ同然で住んでいたアパートを出た。

携帯代も払えなくなって解約したから、名取くんとは一切連絡も取れないまま。


唇をきゅっと噛んでうつむくわたし。

そんなわたしの顔を名取くんがのぞき込む。


「澪。せっかく会ったんだから、ちょっと話さない?」

「え…、でもっ……」

「帰りはウチの運転手に送らせるから。な?」


名取くんがそう言うものだから――。

わたしは少しだけ、お邪魔させてもらうことにした。


名取くんが注文したシャンパンをそれぞれのグラスに注ぐ。


「それじゃあ、乾杯」

「乾杯…」


ぎこちなく、わたしは名取くんとカチンとグラスを交わす。
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