このままずっと甘い夜を 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
お互いの気持ちを通わせて。


――でも、もう会うことはないだろう。


だからこそあれは夢ということにして、わたしの胸の中にそっと閉まっておくことにしよう。


シンデレラのように魔法が解けたわたしは、今日からまた家政婦として働くだけだから。


由美さんと愛理さんは、わたしがいつの間にか家に帰っていて、普段と同じように朝食を作ってるものだから、一瞬驚いた顔を見せた。


「あ…あら、澪さん。おはよう」

「おはようございます」

「そういえば澪さん、…昨日はあのあとどちらへ?」


わたしの顔をのぞき込む由美さん。


「昨日は、ネットカフェにいました。途中、服屋さんを見つけたので、そこで着替えて」

「ああ、なるほどね。それならよかったわね」


ファスナーに細工が施されていることを知っていたのに、あえて知らないていで突き通す由美さん。
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