リングノート〜必ず君を甲子園に連れて行く〜

文化祭


昨日体育祭が終わって、今日は文化祭。

俺は日野と2人で文化祭を回ることになっている。

「翔くんっ!次どこ行く〜?」

「うーん、どこ行こうな、日野はどこ行きたい?」

そう言って2人でパンフレットのマップを見る。

「私これ行きたいっ!お化け屋敷っ!」

「2年A組か。それならここからも近いな、行こうか!」

2年A組に着いた。

「お、翔じゃん。」

そう後ろから声がして振り返ると、

南雲先輩と、、、すずがいた。

また心臓が痛くなった気がした。

俺、心臓の病気じゃねーよな、

一回病院行ったほうがいいかな、

そう思いながら2人に聞く。

「南雲先輩、、!と、すず、、、。2人で回ってんの?」

「そうだよ。今からお化け屋敷行くの!」

すずがそう言った。

「え!私達も今からお化け屋敷行くんだ!」

日野が言う。

「じゃあ一緒にいくか!4人の方が怖くないしな。」

南雲先輩が言う。



「「ギャァァァァーーーー」」

俺とすずは怖すぎて悲鳴が止まらなかった。

それを見て日野と南雲先輩は笑っている。

日野、あんな可愛い顔して、怖くねーのかよ。

俺マジでダセーな、と思っても

怖すぎて悲鳴を上げてしまう。

「「ギャァァァァーーーー」」

怖すぎて横にいたすずに抱きついてしまった。

すずも同じ様に俺を抱きしめていた。

「「ごっごめん」」

お互いに謝ってすぐに離れる。


その後も俺とすずは怖すぎて歩けず、

南雲先輩と日野の間に入れてもらって、

4人で手を繋ぎながら、

俺は目を瞑ってお化け屋敷を出た。



「「はぁーーーー怖すぎたぁ、、、」」

俺とすずが言う。

「翔くんって怖がりなんだね、そんな可愛い一面あるんだねっ」

そう言って日野が笑う。

「いや、日野怖くねーの?意外すぎるんだよ、、、」

俺たちがそう話していると、

「じゃ、俺とすずはここで。ちょっとすずに話あるから。」

そう言って2人は行ってしまった。

話って何だろ。

南雲先輩、本当にすずに告るのかな。

あれ、冗談じゃなかったのかな。

俺は2人の後ろ姿から目が離せなかった。
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