離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
気を遣ってくれているかもしれないけど、そう言ってくれるのはうれしかった。

「俺も料理を作れればなあ。千葉とかうまそうだよな」
「ああ、たしかに千葉は毎日自分のお弁当作ってますね」

千葉くんは今どき男子で、女子力も高い。

健康や美容にも関心を持ち、手作り弁当は毎日、たまにお菓子を焼いて病棟に差し入れしてくれる。

「毎日? あいつすごいな。完全に負けた」

悔しそうな圭吾さん。

どうしていきなり千葉くんが出てきたのか知らないけど、圭吾さんはやる気がないんじゃなくてやる時間がないのだからしかたない。

「お互いムリはしないに限りますよ。料理が好きな人はやればいいけど。あ、私が教えてあげます。将来の奥さんのためにもね」

今までやる習慣がなかった人がいきなりできるわけないしね。余裕があるときに少しずつ教えよう。

親切で言ってあげたのに、圭吾さんの顔がますます曇る。

「奥さんならきみがいる」
「ん? でも、契約結婚じゃないですか」

菜美恵さんが彼から離れて落ち着いたら離婚するという契約だ。

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