離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
いつもしてくれていることなのに、お母さんが見ているかもと思うとムズムズする。

私は照れくささを隠しながら車に乗り込む。

圭吾さんも運転席に戻ってきて、車は無事に駐車場を出発した。

「今日は感じが違うな」

私の姿をちらちらと見て、彼が言った。

「そりゃあ、初デートですからね」

勤務があるときはお洒落したってすぐに制服に着替えちゃうから、基本楽なパンツスタイルだ。

それにデニムは満員電車でも痴漢に遭いにくいというメリットがある。

しかし今日は、旦那さん(偽)と出かける初めての日だ。

圭吾さんの隣に立つのにいつもの恰好では、私の気が済まない。

というわけで、同期の女の子や学生時代の友達と会うとき用に買った、お気に入りのワンピースを着てきた。

靴も汚いスニーカーはやめて、パンプス。メイクもちゃんとして、髪も整えた。

私だって、やるときはやりますよ。やればできる子なんだから。

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