離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
圭吾さんと私が交互に話すと、お兄さんは表情を和らげた。
「お前たち、雰囲気が似てるな。本当の夫婦みたいだ。なあ」
同意を求められた京香さんはこくりとうなずく。
「七海さんみたいないい子が本当に家族になってくれるとうれしいんだけど」
「いえ、私いい子なんかじゃ」
だって私は、お金で契約を交わしただけの身だ。
圭吾さんの力になりたいとは思うけど、善意のみで妻の演技をしているわけじゃない。
「うん、いい子なんだよ。これからゆっくり口説こうと思ってる」
「へっ⁉」
この人いきなりなにを?
びっくりしてなにも言えない私に、圭吾さんは視線で笑いかける。
「なんだ、まったく恋愛感情がないわけじゃないのか」
「応援してるわ、圭吾さん」
お兄さん夫婦の表情が明るくなったので、私は余計に黙っているしかなくなった。
「菜美恵さんのロックオンから逃れるために契約結婚をしている」と言うよりも、「そのうち本当に交際して結婚する予定を早めた」と言うほうが、お兄さん夫婦の気持ちは楽になるだろう。
重い話が終わった後は、おいしいお菓子と紅茶をいただいて、日が暮れる前に帰ることにした。
「お前たち、雰囲気が似てるな。本当の夫婦みたいだ。なあ」
同意を求められた京香さんはこくりとうなずく。
「七海さんみたいないい子が本当に家族になってくれるとうれしいんだけど」
「いえ、私いい子なんかじゃ」
だって私は、お金で契約を交わしただけの身だ。
圭吾さんの力になりたいとは思うけど、善意のみで妻の演技をしているわけじゃない。
「うん、いい子なんだよ。これからゆっくり口説こうと思ってる」
「へっ⁉」
この人いきなりなにを?
びっくりしてなにも言えない私に、圭吾さんは視線で笑いかける。
「なんだ、まったく恋愛感情がないわけじゃないのか」
「応援してるわ、圭吾さん」
お兄さん夫婦の表情が明るくなったので、私は余計に黙っているしかなくなった。
「菜美恵さんのロックオンから逃れるために契約結婚をしている」と言うよりも、「そのうち本当に交際して結婚する予定を早めた」と言うほうが、お兄さん夫婦の気持ちは楽になるだろう。
重い話が終わった後は、おいしいお菓子と紅茶をいただいて、日が暮れる前に帰ることにした。