女王様を甘やかしたい〜 愛の逃避行は計略的に

側まで行き、玲央の背中に抱きついていた。

「…どうしたの?眠くなった?」

ピクリと玲央の体が揺れ、声が掠れている。

「眠くないよ」

「疲れた?」

「そうじゃないってわかってるでしよ⁈」

先ほどの物足りなさから大胆になっている私は、彼の背に抱きついていた。その私の腕を掴んで外した玲央は、その手を握り、そこにあったチェアーに腰を下ろして膝上に横抱きで私を乗せた。

そして、何も言わず抱きしめて、指を絡めて苦笑しながら、ぽんぽんと頭を撫でられる。

「睨まないでよ。本音は、今すぐキス以上のことしたいよ。だけど、この旅行は、亜里沙にはリフレッシュしてもらうことが目的。何も考えないで、ただの亜里沙として満喫してほしい。この旅行は、そこが重要だから。それに、勢いで抱かれて後悔して欲しくないんだ。亜里沙が、当主に反対されてでも僕の奥さんになる覚悟ができたなら、躊躇わずに抱くよ」

「えっ?だって…旅行が終わったら本来の場所に戻ろうって」

玲央の気持ちが嬉しくて、半泣きで尋ねた。

「そう言ったけど、亜里沙の気持ちを聞いたら、もう、手放してあげれないよ」

抱きしめている腕を更に強くして、抱きしめられる。
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