僕らは今日死んだので、これから先は天国です
「一葉」

「うん?」

「本当にありがとう」

僕がお礼を言うと、一葉は嬉しそうに笑った。

「私も楽しかったからいいの!」

そう言って笑った一葉は、とても眩しかった。

「そろそろ帰ろうか。送るよ」

「……!?」

「一葉?どうしたの?」

「サラッと送るよって言える辺り、イケメンだなと思って」

「日が暮れてるのに、女の子を一人で帰さないでしょ」

「ふふっ、瑞樹は優しいのね」

帰り道を歩き始めると、一葉がじーっと僕の顔を見ていることに気づいた。
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