僕らは今日死んだので、これから先は天国です
「一葉、僕は一葉に会うまでこの世界を終わらせたかった。あの日、あの柵を超えるくらい。その僕が、もっとこの天国にいたいって考えているんだよ?それがどれだけの奇跡なのか、一葉に伝わってるかな?」

僕は握っていた一葉の手を両手で包み込む。

「死ぬのが名残惜しいなんて思う日が来るなんて、想像もつかなかった。だから、素直に言うよ」

僕は一葉にもう一度笑いかける。


「あーあ、もっと一葉と一緒にいたかったっ!もっと一葉と一緒に沢山の楽しいことをしたかった!もっと一葉の色んな表情を見たかった!……っ……もっと……!もっと、一葉を幸せにしたかったっ!」


あれおかしいな。

僕は一葉に笑いかけていたはずなのに、視界が霞んで声が震える。

やっぱり、僕の身体はだめだなぁ。

でも、あとちょっと。

あと、もうちょっとなんだ。

この言葉だけを最後に言わせてくれ。


「だから、どうかこれからもずっと幸せでいて」


ねぇ、君にちゃんと伝わったかな?

本当に君を愛しているんだよ。

一葉に感謝しているんだよ。
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