ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜6
「この海老料理が、びっくりするほど美味しいんだけど! ああ、どうしましょう」

 ルールーの舌を唸らせたのは、海老のチリソースだった。ふっくらして甘く大きな海老にピリッと辛いソースが絡まって、見ただけで口の中に旨みが溢れ出しそうだ。それを長ネギの細切りと一緒にサラダ菜でくるっと巻いて頬張ったらもうたまらない。

 フィフィール国の、海老の鬼殻焼きや海老と魚介のスープはもちろん美味しい。けれど、シンプルな味つけ以外にも美味しさを高みにあげる調理があったのだと、人魚の女の子は感心した。

「白いごはんを一緒に巻くのもお勧めです」

 料理人が「とても美味しかったですよ……」と、味見を思い出して頬の筋肉を緩めた。

「それではごはん入りもお願いするわ」

 健啖家のルールーは、「本当に美味しい」とにこにこしながらもうひとつ海老チリ巻きを食べる。

「なんて危険な誘惑なの? ドレスのウエストが入らなくなったらどうしましょう」

 手にした真っ赤な料理(ごはん入り海老チリ巻きの誘惑に勝てなかった)を見つめたまま、サランティーナ王妃は呟いた。

「サイズの大きなドレスを作れば良いであろう」

「大胆な解決方法ね」

 フーちゃんったらもう、などと言いながら、サランティーナ王妃はごはん入り海老チリ巻きを口に入れて「ううん、もう、なんでもかまわなくてよ」と幸せな味を楽しむのであった。

 大丈夫、天才デザイナーの彼女ならば、多少ふくよかになっても似合うドレスを作り上げることであろう。

 
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