どんな君でも愛してる

「凛花。凛花もさ、恋ぐらいしなよ。きっと気持ちが変わるとき来ると思うよ。本当に好きな人が出来たらきっとさ……付き合いたいって思うから」

 加菜の優しい目。気持ちは痛いほど伝わった。

 彼女には私が男の人と深い付き合いを避けている理由を伝えたのだ。

「うん。そうかな。でも、結局最後はあの問題でうまくいかないと思うんだ。でも心配してくれてありがとう。加菜は私のこと気にしないで自分の恋を頑張って」

 私は外を見つめた。

 もうすぐ4月。新芽の季節。

 私にも新しい心の芽が出て来ていたのに、その時はまだ気づいていなかった。

 
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