クールな御曹司と初恋同士の想い想われ契約婚~愛したいのは君だけ~
美緒は今日、このドレスを届けに来たのだ。
「千咲さん色白だから濃い色が映えますね。すごく似合ってます」
丸く大きな瞳と形のいい薄い唇。はっきりとした顔立ちは、深紅の華やかさに少しも負けていない。
美緒は手直しの必要がないかドレスを丁寧に確認し、とくに問題はないと安心する。
「忙しいのに急にお願いしてごめんね。百貨店かどこかの店に吊ってある服を適当に買おうと思ってたんだけど、悠真が美緒ちゃんに頼んでやるって言い出しちゃって」
申し訳なさそうに謝る千咲に、美緒は慌てて首を横に振る。
「いえいえ。全然大丈夫です。逆に私の方が申し訳ないです。今回もお兄ちゃんに押し切られちゃったんですよね。ごめんなさい」
悠真のことだ、千咲の優しさに甘えて強引に話を進めたに違いない。
「美緒が作る服は最高だとか言って、千咲さんを無理矢理納得させたんじゃないですか? 百貨店の方が素敵なドレスが並んでるはずなのに、兄バカでいつもすみません」
大学時代から十年以上の長い付き合いだとはいえ、その気安さに甘えた悠真の千咲への配慮のなさに、美緒はため息を吐いた。
「なかなか妹離れできない兄で、申し訳ないです」
今回のことに限らず、千咲の懐の大きさがなければふたりの付き合いが今も続いているとは思えない。
「千咲さん色白だから濃い色が映えますね。すごく似合ってます」
丸く大きな瞳と形のいい薄い唇。はっきりとした顔立ちは、深紅の華やかさに少しも負けていない。
美緒は手直しの必要がないかドレスを丁寧に確認し、とくに問題はないと安心する。
「忙しいのに急にお願いしてごめんね。百貨店かどこかの店に吊ってある服を適当に買おうと思ってたんだけど、悠真が美緒ちゃんに頼んでやるって言い出しちゃって」
申し訳なさそうに謝る千咲に、美緒は慌てて首を横に振る。
「いえいえ。全然大丈夫です。逆に私の方が申し訳ないです。今回もお兄ちゃんに押し切られちゃったんですよね。ごめんなさい」
悠真のことだ、千咲の優しさに甘えて強引に話を進めたに違いない。
「美緒が作る服は最高だとか言って、千咲さんを無理矢理納得させたんじゃないですか? 百貨店の方が素敵なドレスが並んでるはずなのに、兄バカでいつもすみません」
大学時代から十年以上の長い付き合いだとはいえ、その気安さに甘えた悠真の千咲への配慮のなさに、美緒はため息を吐いた。
「なかなか妹離れできない兄で、申し訳ないです」
今回のことに限らず、千咲の懐の大きさがなければふたりの付き合いが今も続いているとは思えない。