クールな御曹司と初恋同士の想い想われ契約婚~愛したいのは君だけ~
母親が置いて帰ったという見合い写真を手に苦しげに目を伏せていた千咲を思い出し、美緒はさらに胸が痛くなる。
自分に結婚の予定さえあれば。
兄たちの幸せの邪魔をしている自分自身が情けない。
「いっそ私が千咲さんに代わってお見合いをしたいくらいです。もしかしたらいい縁があって結婚できるかもしれないし」
自分に見合いが向いているのかどうか自信はないが、今から男性と知り合って恋愛を始めるよりも、早く結婚できそうだ。
「お見合い……いいかも」
相変わらずふわふわしていてまとまらない思考の中、美緒は呟いた。
「なに言ってるんだよ」
匠は呆れたように語気を強めた。
「見合いする必要はないだろ」
美緒はハッと顔を上げた。
匠が珍しく声を荒げている。
おまけに表情もこれまでになく厳しい。
「あの、匠先輩?」
いったいなにが気に障ったのだろうかと、美緒は遠慮がちに問いかける。
「いや、悪い」
美緒の戸惑う声に、匠はわずかに表情を緩めた。
「美緒は、見合いをしてまで結婚したいのか?」
「そ、そういうわけじゃ。ただ兄たちの幸せを考えたらお見合いが一番手っ取り早そうですよね。そうはいってもお見合いの話なんてないんです」
それが一番の問題だ。
自分に結婚の予定さえあれば。
兄たちの幸せの邪魔をしている自分自身が情けない。
「いっそ私が千咲さんに代わってお見合いをしたいくらいです。もしかしたらいい縁があって結婚できるかもしれないし」
自分に見合いが向いているのかどうか自信はないが、今から男性と知り合って恋愛を始めるよりも、早く結婚できそうだ。
「お見合い……いいかも」
相変わらずふわふわしていてまとまらない思考の中、美緒は呟いた。
「なに言ってるんだよ」
匠は呆れたように語気を強めた。
「見合いする必要はないだろ」
美緒はハッと顔を上げた。
匠が珍しく声を荒げている。
おまけに表情もこれまでになく厳しい。
「あの、匠先輩?」
いったいなにが気に障ったのだろうかと、美緒は遠慮がちに問いかける。
「いや、悪い」
美緒の戸惑う声に、匠はわずかに表情を緩めた。
「美緒は、見合いをしてまで結婚したいのか?」
「そ、そういうわけじゃ。ただ兄たちの幸せを考えたらお見合いが一番手っ取り早そうですよね。そうはいってもお見合いの話なんてないんです」
それが一番の問題だ。