冷酷社長と二度目の恋~極上御曹司は、変わらない愛執で愛する彼女を離さない~
式場。
受付を済ますとブラウン・ベージュ系で少し明るいミディアム系の髪型した、夏彦に似た従兄弟―――“高田雪(ゆき)”が声をかけてきた。
雪とは、夏彦の留学中に遊びに来た時に知り合い、彼とも同様な付き合いをしている。
「よう、久しぶり。シズ」
「ああ。…悪いな、なかなか連絡ができなくて…」
「…新田会長―――親父さんはそれからどうだ?」
「もう退院して、様子を見ながら少しずつ仕事をしているよ」
少し呆れ顔しながら、ため息混じりに苦笑いをする。
「そうか…。あっ、紹介するよ」
そう言うと、雪が少し離れた所にいたダーク・ブラウン系でセミロング系の髪型をした彼女を呼んだ。
「香(純(かすみ)、こいつが…」
「『プラチナライト』取締役社長―――新田静人さんですよね。いつもお世話になっております。初めまして、『TAKADAホールディングス』【秘書課】課長兼高田副社長の秘書―――岡田(おかだ)香純です」
「こちらこそ、お世話になってます。新田静人です」
そう言って、お互いに名刺交換をした。
俺と香純さんが『仕事モード』に雪は呆れ気味にため息をついた。
「…香純。今日は別にいちいち堅苦しくなくていいんだぞ。特にこいつには…」
「そうはいかないわよ。新田さんは『仕事関係』の人でもあるんだから」
「それでは、そうだけど…」
雪は香純さんにそうツッコまれて苦笑いをした。
2人の雰囲気からただの『副社長』と『秘書』の柄だけではないと感じる。
「もしかして、2人は…」
俺がそう言うと、雪が「あっ、そうだった…」と呟いた。
「彼女とは、元々『幼なじみ』でついこの前婚約したんだ。来年結婚式を挙げる予定だ」
「そっか。おめでとう!」
そう言って、しばらく他愛ない会話をした。
時間になり、俺・雪・香純さんは並んで座った。
「新婦、入場」
司会者がそう言うと、ウエディングドレスを着た花嫁が入場して来た。
彼女とバージンロードを歩いているのは若い男性だ。
おそらく、姉弟だろう。
式は順調に進み。次は指輪の交換。
スタッフに付き添われて出て来たのは、夏彦と同じようなショート系でブラウン・ベージュ系の髪をした男の子。
そこで、俺は隣に座っている雪に小声で問いかけた。
「なぁ、あの男の子って…」
「ん、夏彦の息子―――“夏輝(なつき)”。5歳」
…はぁ!?ちょっと待て!
じゃぁ、夏彦が留学中に…。
そこまで話を聞くと、俺はやっと確信する。
彼女が夏彦の『忘れられない彼女』―――小日向深琴さんだ。
そう確信する中、夏彦と深琴さんは誓いのキスを交わした。