双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~
ひと月ぶりに帰った実家には母がいた。
誰もいなければアルバムだけ見て帰ろうと思ったが、ちょうどよかった。麗華との件を正確に話すいい機会である。
「あら、急に珍しい」
いつもなら連絡してから来るのに、突然帰ったから驚いたんだろう。
「ちょっとね」
「コーヒーでいい?」
うなずいて、母がキッチンに向かったところで壁際のキャビネットを開け、アルバムを探す。
目的のアルバムはすぐに見つかった。俺の名前が書いてあるアルバムを引っ張り出して開くと、写真とともに母が作ったメモが貼ってある。年齢も書いてあるからわかりやすい。