双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~
 祖母が接客し、急かすように私を呼ぶ。

「さあ、子どもたちがお待ちかねよ。ご案内して差し上げて」

 おばあちゃんたら、子どもたちに会わずに帰りたいかもしれないのに。

 苦笑を浮かべながら、彼を振り返る。

「もし、お時間があれば……」

「もちろん。会えるのが楽しみだ」

 本当にうれしそうな顔をするから戸惑ってしまう。

 店内にお客様はひとりだけだし、私がいなくても困らないというわけで、彼を案内しながら家へと続く奥のエレベーターに向かった。

「へえ、家にエレベーターか」

「祖父母は三階で、私たちは二階に住んでいるんです。今子どもたちは三階にいるから案内したら呼んできますね」

 エレベーターの中でふたりになると、途端に胸が高鳴ってくる。ファミリー用で狭いからなおさらだ。

 ガサッとした音に視線を向けると、彼が手にした紙袋からモコモコしたものが見えた。

「ぬいぐるみ?」

「堅いものはまだ危ないかと思ってね。枕にもなるらしいよ」

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