双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~



「いい天気だ。俺もお前たちも晴れ男だな」

 見渡す空は雲ひとつない。最高のフライト日和に、大空を抱いた航輝さんはうれしそうに相好を崩す。

「はれおとこ?」

 私に抱かれた翔真が首を傾げた。

「そう。青空に恵まれる晴れ男。それで、ママは晴れ女だ」

航輝さんは空いている手で翔真の頭をグリグリと撫でる。

え、私も?

 私はどちらかといえば雨女だと思うが、気分は快晴なので同意しておく。

「ひこーき。あっちも、ひこーき」

「うんうん。飛行機いっぱいだね」

 大空と翔真は窓から見える飛行機に大興奮だ。

 私たちは今パリ行きの機内で、離陸を待つ間外を眺めているところ。しかも座席はファーストクラス。航空会社は航輝さんがいるルージェット日本ではなくて、まさかのベンタスだ。

 あれは神城の実家で結婚式はどこで挙げようという話になったときだった。

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