無理やり結婚を迫られていたら、助けてくれたのは最愛の元カレでした


「近いうちに会いに行こうか」

「…そう、ですね。今回のことで先輩を連れてきてくれたことのお礼を言わないと」

「あぁ、またこうして風花を抱きしめることが出来たからな。俺も感謝してる」

「これからは…、ずっと一緒に居られますか?」

「もちろん、もう誰になんと言われようが離してなんてやるもんか」

先輩はより一層、私を強く抱きしめる。

「風花、連れて行きたいところがあるんだ。一緒に来てくれるか?」

「はい。…でも、どこへ?」

「それは着いてからのお楽しみだ」

そう言って楽し気に笑った先輩に抱き上げられたまま旅館を出ると、高級そうな黒塗りの車が横付けされて停まっていた。

先輩はそのまま私を助手席に座らせると、反対側に回って運転席に乗り込む。

「先輩の運転姿ってなんか新鮮でいいですね」

「あぁ、車の免許は大学在学中に取ったんだ。いつか、風花をどこへでも連れ出せるように」
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