無理やり結婚を迫られていたら、助けてくれたのは最愛の元カレでした
「風花が嫌だと言っても離してやれないと思うが…、いいか?」
そして、変な所で自信がない。
「そういう所、大好きです。…でも、先輩の方こそ良いんですか?大手の社長さんだったら、いくらでも相手はいるでしょう?」
「言っただろう?もう風花を手放すことは出来ない。考える事すら無理だ」
先輩の言葉を心の中で反芻して、少しづつ決意に変えていく。
「私で良ければ、ずっと一緒に居させてください」
先輩の目をしっかり見て、自分の思いがどうか届いて欲しいと願う。
私を見つめ返した先輩はしばらく無言だったが、急にふっと笑って上着の胸ポケットから手に収まるサイズの箱を取り出す。
「今すぐじゃなくていい。これは、俺の覚悟の証だから。風花を幸せにするっていう覚悟を形にしたものだ」
蓋が開けられて、そこには小さいサイズと大きいサイズの指輪が並んで収まっていた。
「これって…」
「結婚指輪。大学時代のバイトと、うちの会社に就職して初めてもらった給料で買った。
受け取ってもらえない可能性もあったが、その心配は杞憂になるか?」