心がきゅんする契約結婚~貴方の(君の)元婚約者って、一体どんな人だったんですか?~
 ……私は一人でも、大丈夫って。

 これからはジョサイアと夫婦として二人で歩いていくことになるけど、私だって一人で立つことが出来れば、よりしっかりとした足取りで歩むことが出来るはず。

 カルムに手を振って、馬車に向かって歩こうとした時に、信じられない人を見かけて私は絶句した。

「ショーン……そこで、何をしているの?」

 自分でも思ったよりも、心の中は平坦だった。

 随分と懐かしい顔だった。

 この私だって、そうだけど……彼は私と再会を懐かしみたいだけではなさそう。


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