契約夫婦はここまで、この先は一生溺愛です~エリート御曹司はひたすら愛して逃がさない~【極甘婚シリーズ】
「そうか。澪花にもし別の希望があるなら、ここでの式とは別に、ふたりだけの挙式を挙げてもいいと思ってる」
「そ、そんな!」
「ないのか? 例えば、海外での挙式に憧れていたとか」
「ないです、ないですよ!」
驚いたせいで声のボリュームが上がってしまう。チャペル内に私の声が響き渡った。
「あの、そんな風に思って考えてくださっていたことは嬉しいです。でも、本当になにもなくて」
「本当か? 澪花は俺に遠慮している部分もあるだろうから」
「ありがとうございます。でも、本当にないです。私は、蓮斗さんと式を挙げられることが嬉しいですから、それ以上のものを望んでないです」
蓮斗さんはくすっと笑って、私の髪に顔を寄せる。そして、耳元に近づいた。
「ここで、澪花と愛を誓える日が楽しみだ」
囁くような声に「はい」と答えながら、挙式当日に思いを馳せ、目の前に広がる景色を見つめていた。