すずらんを添えて 幸せを
やがて扉が開き、私はお父さんとバージンロードをゆっくり歩き始めた。
笑顔で祝福してくれる、くるみや奏也先輩達。
お母さんに、お姉ちゃん。
胸におじさんの写真を抱えたおばさんの前を通り過ぎる時に、またしてもおじさんの、『うっうっ、蘭ちゃん』という嗚咽が聞こえてきて、おばさんと苦笑いする。
祭壇の前には、かっこよくて優しい私の旦那様。
「尊くん。子どもの時から見てきた尊くんがこんなに立派になって、しかも蘭をもらってくれるなんて。本当に嬉しいよ。ありがとう。これからもよろしくな」
「こちらこそ。今まで父さんの分まで育てて頂いて、本当に感謝しています。これからは俺が必ず蘭を幸せにします。どうかこれからも、よろしくお願いします」
お父さんと尊のやり取りに、なんだか私まで感極まってしまう。
お父さんは私の手をほどき、尊へと託した。
尊は私の右手を自分の左腕に持ってくると、しっかりと包み込んで握りしめてくれる。
私達は微笑み合い、ゆっくりと祭壇を上がった。
笑顔で祝福してくれる、くるみや奏也先輩達。
お母さんに、お姉ちゃん。
胸におじさんの写真を抱えたおばさんの前を通り過ぎる時に、またしてもおじさんの、『うっうっ、蘭ちゃん』という嗚咽が聞こえてきて、おばさんと苦笑いする。
祭壇の前には、かっこよくて優しい私の旦那様。
「尊くん。子どもの時から見てきた尊くんがこんなに立派になって、しかも蘭をもらってくれるなんて。本当に嬉しいよ。ありがとう。これからもよろしくな」
「こちらこそ。今まで父さんの分まで育てて頂いて、本当に感謝しています。これからは俺が必ず蘭を幸せにします。どうかこれからも、よろしくお願いします」
お父さんと尊のやり取りに、なんだか私まで感極まってしまう。
お父さんは私の手をほどき、尊へと託した。
尊は私の右手を自分の左腕に持ってくると、しっかりと包み込んで握りしめてくれる。
私達は微笑み合い、ゆっくりと祭壇を上がった。