まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
「組合長。中は危険が増している。調査が終わるまで、新人は入らない方がいい。それと、外から飛ばされてきたこいつの親を探してほしい」

 組合長と呼ばれた中年の男性は、セリオンに前に押し出されたテティウスを見てはっとした顔になった。

「テティウス・シリュリュ――じゃない、テティウス・シリュヴァリュスです。おうきゅうにれんらくしてください」

 噛んだ。自分の名前すら噛んだ。
 ぺこりとその場で頭を下げると、背後から「はああ?」と叫ぶセリオンの声が聞こえてくる。

「は? お前王子だったの?」
「そーです。ぼくはだいさんおうじなのです」
「……マジか」
「マジ」
「……嘘だろぉぉぉ! そりゃいい服着てるわ!」

 セリオンはその場に崩れ落ちた。
 頭をひっぱたいたり、文句を言ったり。テティウスは気にしていないが、普通なら不敬と取られてもしかたのない態度だ。崩れ落ちたくもなるだろう。

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