まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 母が気を遣うけれど、ナビーシャはツンとして返す。どうも気位の高いところがあるようで、人に気遣われるのは苦手らしい。

「お父様、見て! すごいわ!」
「金の飾り……あれ、錬金術」

 ヘスティアとユスティナは、馬車の窓に張り付くようにして外を見ていた。もうすでにスピラー領に入っていて、中でも中心にある「エストナ」という街に入ったところだ。
 この街は、領主の館がある場所で、イヴェリアとその家族はこの街で生活している。
 双子が窓の外の景色に夢中になるのも道理で、豊穣の女神を迎える時にふさわしく、街は華やかに飾り立てられていた。
 どの家の窓にも、綺麗な花と金色の女神像で飾られている。女神像の他に、金色のリボンや、野菜や果物を模した金色の飾り物が置かれている家もあった。
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