まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
「うん、わかるよ」

 山車には、様々な野菜が山盛りにされていた。
 秋に収穫されない野菜も乗せられているのは、保管魔術をかけられた倉庫で保管されていた品だろう。保管魔術をかけられた箱の中身は、ある程度劣化しないでもつそうだ。
 伯爵が祭りの開始を宣言し、山車がゆっくりと動き始める。テティウスは、イヴェリアと手を繋ぎ、山車のあとを追って歩き始めた。
 華やかに飾り付けられた山車と共に、音楽隊が練り歩く。花吹雪を散らす者、音楽に合わせて踊る者。にぎやかで楽しそうだ。
 子供も大人も山車を追いかけて走り、道の両側では、今日をかきいれ時と見込んだ者達が、露店を広げている。

「……いいにおいがする」
「あっちで、お菓子を焼いているんです。お祭りの時は、いろいろ食べたいでしょう?」

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