まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 彼らなら、依頼をやり遂げて戻ってくる可能性はとても高い。

「テティが、君達のことが大好きなんだ。俺達だって、そう――冒険者の話を聞く機会ってなかなかないしな」

 アクィラも、流星の追跡者達のことは気に入っているようだ。

「またおでかけするの?」
「ああ。今度は北へ行ってくる」
「ぼーけんしゃは、いそがしいねえ」

 妙に大人びた口調のテティウスに向かって、セリオンは肩をすくめてみせた。
 働かざる者、食うべからず――というか、冒険者の場合、働かなければすぐに食べられなくなってしまう。

「まあな。俺達は働き者だからな」
「きたになにしにいくの?」
「北の迷宮の調査に行くのよ。もし、結界に傷が発生していたら、ザイオスが修復する。魔物の気配を探らないといけないから、私は忙しいんだけどね」

 と、ネレア。
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