身代わり婚だったのに、極甘愛で満たされました~虐げられた私が冷徹御曹司の花嫁になるまで~
 清は「俺には負けるけどな」などと余計なことを付け加えているがそれどころではない。

「清さん宇賀地さんと話したの? いつ!?」

 耀は結乃を車に乗せ、病院まで連れて来てくれた。
 終始冷静な彼は車中で清と連絡を取るように助言してくれた。お陰で移動中に祖母の状況を確認することができ、病院に着くころには多少落ち着くことができた。

 さらに彼は病室にこそ姿を見せなかったけれど、入院手続きの間はずっとそばにいてくれた。
 さすがにこれ以上迷惑を掛けられないと、結乃が担当医師と話をする前に帰ってもらったはずなのだが。

「結乃ちゃんが先生と話している時。だって、かわいい結乃ちゃんの彼氏が妙な男だったら黙ってられないだろう。でも安心したよ。誠実なやつじゃないか。結乃ちゃんは明るいいい子だって話したら、本当にそうですねって言ってたよ」

 あいつなら結乃ちゃんを任せてもいいと、かなりの上から目線で清は頷いている。”あいつ”呼ばわりしているのが天下の宇賀地グループの御曹司であることは言わない方がいいだろう。

「清さんどこまで何を話して……」
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