再会した航空自衛官の、5年越しの溺愛包囲が甘すぎます!


それからしばらくして目的地の水族館に到着した。


「わぁ、すごいね」


大水槽の前で思わず感嘆の声が漏れる。

様々な種類の魚たちが悠々と泳ぐ巨大な水槽に圧倒された。

水族館に来るのは久しぶりだ。たしか最後に来たのも悠翔と一緒だった気がする。


「そろそろ次に行こうか」


悠翔が私の背中にそっと触れて先を促す。


「じーっと見入ってたけど、美羽のことだからあの魚美味しそうとか思ってたんだろ」


肩を揺らしてくすくすと笑う悠翔に、思わず言い返す。


「思ってないよ。きれいだなぁって見てたんだから」

「どうかな。前に一緒に来たときは、お寿司が食べたくなったって言ってたけど」

「えっ、そうだった?」

「そうだよ。で、帰りに回転寿司に寄った」


うっすらと当時の記憶が蘇る。

……うん、そうだったような気がする。


「悠翔、よく覚えてるね」


関心するように呟くと、隣を歩く彼が優しい表情で私を見つめる。


「美羽との思い出なら俺は全部覚えてる」


そう言って彼はすぐに視線を前に戻した。

悠翔の横顔を見つめながら胸がトクトクと早鐘を打ち始める。

それってどういう意味?

もしかして悠翔もまだ私を想ってくれているのだろうか。

ううん、そんなはずはない。

自惚れちゃだめだと、私は首を大きく横に振った。


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