恋も仕事も奪われた私ですが、お忍び社長に愛されているようです
ついに新規事業コンペの日。午後から近くのホールを貸し切り全社員の前で発表するという社をあげての大イベント。
社長が決定する物とは別に社員投票賞もあるから余計に緊張してしまう。参加者と内容は伏せられていて、その場の発表だけで決める。企画の良し悪しはもちろんだが、プレゼン力も大いに関係してくるからだ。
午前中はどこか空いている会議室で声を出して練習をしよう。
「わ…」
廊下にでたところでぶつかったのは、美山さんだった。
「おはようございます」
今日もモデルのような着こなしをしている美山さんは、私をじろりと見ると
「今日はコンペだろ」
「今から最終練習をしようと思ってて」
「必要ない」
美山さんは私の手を掴むと歩き始める。エレベーターの方に向かって。
「どこに行くんですか?」
美山さんはエレベーターの中に入ると私の顎を掴んだ。彼の端正な顔立ちが間近に迫って、身体の温度が一気に上がる。
「美山さん…!」
大事なコンペの前に気持ちをかき乱されたくない。私は顔をそむけようとするけどがっちり掴まれて、無理やり上を向かされる。
「何を勘違いしてる」
「え?」
「酷い顔だ、クマも深い。げっそりしてるな」
「緊張しすぎてるみたいで」
「寝てないんだろ」
「そ、うですね」
エレベーターが開く寸前に身体が離れたかと思うと、再度手を掴まれてそのまま会社の外まで出た。美山さんはタクシーを拾い私を放り込む。
社長が決定する物とは別に社員投票賞もあるから余計に緊張してしまう。参加者と内容は伏せられていて、その場の発表だけで決める。企画の良し悪しはもちろんだが、プレゼン力も大いに関係してくるからだ。
午前中はどこか空いている会議室で声を出して練習をしよう。
「わ…」
廊下にでたところでぶつかったのは、美山さんだった。
「おはようございます」
今日もモデルのような着こなしをしている美山さんは、私をじろりと見ると
「今日はコンペだろ」
「今から最終練習をしようと思ってて」
「必要ない」
美山さんは私の手を掴むと歩き始める。エレベーターの方に向かって。
「どこに行くんですか?」
美山さんはエレベーターの中に入ると私の顎を掴んだ。彼の端正な顔立ちが間近に迫って、身体の温度が一気に上がる。
「美山さん…!」
大事なコンペの前に気持ちをかき乱されたくない。私は顔をそむけようとするけどがっちり掴まれて、無理やり上を向かされる。
「何を勘違いしてる」
「え?」
「酷い顔だ、クマも深い。げっそりしてるな」
「緊張しすぎてるみたいで」
「寝てないんだろ」
「そ、うですね」
エレベーターが開く寸前に身体が離れたかと思うと、再度手を掴まれてそのまま会社の外まで出た。美山さんはタクシーを拾い私を放り込む。