好きが故に欺いて〜罠に嵌められた私を待ち受ける甘い愛〜

 口付けが解かれると、乱れた呼吸を整えて、無くしそうな理性が顔を出す。

「会社では、だめです……」
「ずっと伝えられる日を待ってたんだ。もうこれ以上は待てない」


 一度離れた唇を再び塞がれる。

「……っ」

 甘い吐息が漏れる。この誘惑を断る術を私は知らない。


「香坂の言葉で聞きたい……」
「えっと……」
「同じ気持ちだと思っていいんだよな?」

 言えなかった気持ちをを声にする。

「私も……好き」


 ポツリと零れたのは、隠していた自分の感情。
 私の空想ではなく、通じ合えた気持ちを伝える。


「今までも、これからも……俺は香坂の味方だから」


 千歳さんの言葉が心に沁みる。
 私はもう、この感情を我慢しなくていいんだ。

 
 
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