暗闇の星屑、夜明けの太陽
「…オーイ…大丈夫?

おねえさん、お酒飲んでるの?

立てる?
オーイ…寝てる?…起きて…」



耳元で男の人の声がした



顔をあげたら…

彼氏じゃなくて…知らない男の人がいた



「おねえさん、酔ってんの?
大丈夫?立てる?」



私、何してるんだろう

駅で彼を待ってたんだよね?

待ち合わせだったんだよね?

私の誕生日で…それで…

夢かな?



「痛…」



立とうとしたら痛かった



「あ、膝から血出てるよ」



立ったら脚に血が流れた



「痛いでしょ
歩けないよね
オレにつかまって…」



そう言って男の人が私を抱えてくれた



「スミマセン…」



「ちょっとあっちに座ろうか…」



いい匂いがして温かかった



現状が理解できてないけど
なんだか凄くホッとした


< 9 / 83 >

この作品をシェア

pagetop