お願いだから、好きって言って。


 その表情が、たまらなく愛おしい。



 あの佐藤くんに、こんな表情をさせられるなんて……思ってもなかったから。





「……うん、私も……です」




 きゅっ、と佐藤くんのユニフォームの端を掴んで小さく呟く。


 そんなこと言われたら、離れたくなくなる……。



 サボらずに頑張ってて凄いって思ったのに……今は戻って欲しくないって思ってる。



 あぁ、好きって欲張りなんだね……




「なにそれ、可愛い……」




 突然呟くように小さく聞こえた言葉。


 
 覗き込むように目線を上げると、優しく微笑む佐藤くんと目が合う。



「……やっぱり忘れ物、してたわ」



「えっ……」


 咄嗟に「何……?」と聞こうと口を開いたその瞬間……




 ――……ちゅ





 優しく唇が重ねられる。





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