男嫌いと噂の美人秘書はエリート副社長に一夜から始まる恋に落とされる。
「その、本当、杏珠さんが男に声をかけられるの、心臓に悪くて……」
もごもごと口を動かして、丞さんがそう呟かれる。その姿は、大型犬みたいでちょっと可愛い。
(というか、私がほかの男性に声を掛けられて、心臓に悪いって……)
それって、つまり――。
「あの、嫉妬、でしょうか……?」
本当は、言うつもりなんてなかった。けど、自然と口から言葉が零れ出ていた。普段ならば、絶対にしないミスだ。
「って、あ、ち、違いますよね。……申し訳ございません、思いあがりました」
ちょっとした沈黙が気まずくて、私は慌てて頭を下げる。丞さんは、なにも言わない。
(絶対、間違えた――!)
社会人として、思ったことをすぐに口に出すのはいかがなものだろうか。
今後の業務に支障が出てしまったら、どうしようか。
頭の中で不安がぐるぐると回る中、小さく「です」という言葉が耳に届く。
「そうですよ……! 杏珠さんが危険な目に遭うのは、本当に無理なんで……!」
真剣な眼差しが、私を射貫く。……とくとくと早足になる心臓。顔にカーっと熱が溜まる。
「その、俺は、あなたのことが――」
彼がなにかをおっしゃろうとしたとき。タイミング悪く、私のスマホが鳴った。もちろん、マナーモードのままなのでバイブレーションだ。
もごもごと口を動かして、丞さんがそう呟かれる。その姿は、大型犬みたいでちょっと可愛い。
(というか、私がほかの男性に声を掛けられて、心臓に悪いって……)
それって、つまり――。
「あの、嫉妬、でしょうか……?」
本当は、言うつもりなんてなかった。けど、自然と口から言葉が零れ出ていた。普段ならば、絶対にしないミスだ。
「って、あ、ち、違いますよね。……申し訳ございません、思いあがりました」
ちょっとした沈黙が気まずくて、私は慌てて頭を下げる。丞さんは、なにも言わない。
(絶対、間違えた――!)
社会人として、思ったことをすぐに口に出すのはいかがなものだろうか。
今後の業務に支障が出てしまったら、どうしようか。
頭の中で不安がぐるぐると回る中、小さく「です」という言葉が耳に届く。
「そうですよ……! 杏珠さんが危険な目に遭うのは、本当に無理なんで……!」
真剣な眼差しが、私を射貫く。……とくとくと早足になる心臓。顔にカーっと熱が溜まる。
「その、俺は、あなたのことが――」
彼がなにかをおっしゃろうとしたとき。タイミング悪く、私のスマホが鳴った。もちろん、マナーモードのままなのでバイブレーションだ。