言葉足らず。
 …大丈夫かな。
 ちゃんと、話せているかな。

 なんて、不安になってしまう。

 ひと通り担当の患者さんたちとの面談を終えて病棟を出る。
 エレベーターホールに行くと、ちょうどエレベーターからおりてくる相川先生と出くわした。
 まずは昨夜のお礼を、と、思っていたのだけれど、私の顔を見るなり先生の方が口を開いた。

「お疲れですか?」
「へ、」
「眉間にしわ。」

 言いながら、触れるか触れないかの距離で私の眉間を指す先生。
 そんな顔で患者さんたちと話してしまっていたのかと思うと、申し訳ない気持ちになる。
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