親愛なる魔王の君へ#2~召喚されたので、魔王の側近になります!~
そう言いながら、男性は空を見上げた。

「……俺、弟とちゃんと話をした時に……弟に言いたいことがあったら、何でも言って構わないって言ったらさ。俺のことを褒めるんだよ。おかしいよね……俺、弟や弟の周りの人にとって許されないことをしたのにさ……俺の得意な魔法分野を見抜いて、それを教える、なんて言うし……」

――魔法にも種類があってね、種類別に分けられているんだ。攻撃魔法、防御魔法、補助魔法、回復魔法。おおまかに、4つに分けられる。

この世界に来て間もない頃、ルーチェから教わったことを思い出す。

この4つのうち、1つの種類の魔法が得意な人もいれば、全部の魔法が得意な人、1つの種類の魔法だけが苦手な人など、様々らしい。

「……この杖もね。俺のためにってわざわざ買ってくれて、魔法薬師の称号を持つ弟の息子に頼んで、俺に合った強化までしてくれてさ。正直、分かんないんだよね……俺、弟を……弟の息子たちを巻き込んで、迷惑をかけたのに……どうして、弟は……その周りの人は、俺にここまで良くしてくれるのか……分からない」

「……そんなの……聞かないと分からないじゃないですか」

「分かってる。分かってるんだ……」
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