親愛なる魔王の君へ#2~召喚されたので、魔王の側近になります!~
「……僕、本当はこの世界の人間だったんだ……だから、ずっと違和感があったのか」

僕は、ここに来る前の世界の生活を思い出す。

初めて前いた世界での言語を見た時も。初めて携帯を与えられた時も。

変な感じがした。言葉ではうまく説明出来ないけど。なんて言うのかな、違和感があった。

そして、この世界に来て、ギルバートさんの家で暮らすようになって。

前の世界よりも安心して暮らしせているし、自分に合った感じもある。

それは、僕はもともとこの世界の人間だったからなんだ。

「そして、この猫……呪具の化身は、ずっとあなたを待っていた」

母さんは、そう言って青みがかった黒いローブを着た黒猫を撫でる。猫は、気持ちよさそうに目を閉じた。

『……私は、もう何十年もお前さんが来るのを待っていた』

「……僕を……?どうして……」

『お主は、リヴィエール家の血を強く引き継いでおるからな。リヴィエール家は、代々呪いへの耐性が強くてだな……お主の持つその呪具は、代々リヴィエール家の人間が持ち続けていた』

そう言って、猫は僕をジッと見つめる。

『ある日を境に呪い耐性がない子が生まれるようになり、呪具の最後の持ち主も亡くなり、何十年も呪具に持ち主は現れなかった。そんな中、新たな持ち主が現れた』

「……それが、僕だった……」
< 61 / 83 >

この作品をシェア

pagetop