親愛なる魔王の君へ#2~召喚されたので、魔王の側近になります!~
「あ、ラウル。目が覚めたんだね。ちょうど良かった……クラルさんに頼まれてさ、今からルーチェを起こしに行くところなんだ。一緒に行かない?」
ケイの後を追って歩いていると、たまたま廊下で出会ったティムに話しかけられて、僕は頷く。
ティムは「ルーチェの部屋は、こっちだよ」と言って歩き出した。僕は、ティムの後をついてルーチェの部屋へと向かう。
その間、ティムは簡単に僕が試練を行っている間のことを話してくれた。
どうやら、クラルさんは倒れた僕と母さんと父さんを連れてこの家に戻ってきたらしい。
その後、両親は僕とクラルさんにしたのと同じ説明を皆にして、僕の帰りを待つことにしたみたい。
僕はあれから3日、目が覚めなかったそうだ。
「――っと、ルーチェの部屋に着いた」
ティムは、とある部屋の前で立ち止まった。そして、ティムは部屋をノックしてこの部屋にいるであろうルーチェに話しかける。
「ルーチェ、起きている?クラルさんに、起こすように頼まれたんだけど」
そう声をかけても、中から返事は返って来ない。
「……寝てるな、これは……」
苦笑しながらそう呟いたティムは「ルーチェ、入るよ」と声をかけて、ドアを開けると中に入る。