浮気されて振られたが、ハーフイケメン外科医に溺愛されています。
「ありがとうございます」

 お礼を言って電話を切った。ふぅ~と緋色は深いため息を吐く。
 これもいい機会なのかもしれないと思った。くよくよしていても前には進めない。

 その後は大変だった。庶務課の課長にそれを伝えて話し合いの結果、退職届を出す事になった。課長には辞められては困ると言われたが緋色の意思は固かった。
 理由を聞かれたが、詳しく言わずに事実無根の事を看護副部長に責められて精神的にも苦痛。
 親の介護もあるので辞めて、違うところに転職したいとだけ伝えた。
 それでも引き継ぐ相手が居ないとか、人手不足だからもう少し待ってと言われたが押し切った。間に由美香が入ってくれたのも幸いした。
 そして、とりあえず代わりが見つかるまで庶務課がそれを引き継ぐ形で、緋色は仕事の整理と分かりやすいようにまとめておく。
 辞めるには1ヶ月かかるが半分は残っていた有給休暇で消化。その後はどうなるかは知らないが。賢一郎から電話やメッセージが来たが全て無視とブロックした。

 新しい職場に転職したのは、それから1ヶ月後。幸隆叔父さんの推薦もあって、意外とあっさりと決まった。
 仕事は同じで医務局の事務がメイン。非職員ではあるが、時給も前よりも高いし、実家から近いので助かる。
 院内の場所や医師の名前はスケジュールなどのリストを覚え直さないといけない事が多くて大変ではあるが、慣れているので何とかなるだろう。
 そう思っていると、幸隆叔父さんが1人の医師を連れてこちらに来る。

(うわぁ~凄いイケメン!? 外国人医師だ)

 連れて現れた男性医師は背の高い外国人だった。サラサラの金髪に宝石みたいな碧眼。透き通るような肌の白さに鼻筋がスッと高い。
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