幼馴染から助けてくれた常連さんに囲い込まれました。
自宅に戻った美夜は深呼吸をした後ドアに手をかけた。とても緊張するがチラっと振り返ると、後ろにはカイがいる。大丈夫、と美夜は自分を鼓舞しドアを開けた。
「…ただいま」
恐る恐る家の中に入ると、奥からドタドタと乱暴な足音が聞こえてくる。やって来たのは血相を変えた母だ。
「っ!美夜、どこに行ってたの!」
「と、友達の家…」
メールで送っておいた言い訳を口にするも、母は無視して美夜の目の前に迫り肩を掴む。
「あなた、和樹くん…いえ青山社長に何を言ったの!社長がついさっき連絡してきて、婚約の話は無かったことにして欲しいって!まさか直接断りに行ったんじゃないでしょうね?折角のチャンスを棒に振るなんて!」
(無かったことに?どういうこと?)
美夜は全く状況が読めなかった。昨日の今日で何があったのだ、と美夜は視界の端で後ろにいるカイを捉える。