〜ミミコイ〜ミミから始まる10秒間

30~32話

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【Ch.30】


意識を無くした私は
真っ暗な暗闇の中にいた

本当に真っ暗で
何も見えない

夢の中の自分が
どんなに歩いても
歩いても何も無い

きっとこれは
夢なんだろうと
自分でも分かっているからか

さほど怖くは無いけれど……


「ねぇ……どうせまた
彼も居なくなるよ」

「え、誰?!」

急に誰かに
話しかけられたと思い
後ろへ振り向いてる私

そこには
幼少期の自分がいる


「居なくなるも、くそもないよ
あの人は、私の彼じゃないから」

「じゃあ……ーーーーーーー」

ゴツンッ!!


「いったぁ……」

あの子が
何か言ってたのに

どうやら壁に
おでこをぶつけて
起きたみたいだ

あれ、壁?

私……昨日は
りく様とハグしたまま……

え、ベットにいる?!

なんで?
てか、りく様は?

慌ててベットから降り
部屋中りく様を、探し回るが
りく様の姿はなく

時計を見ると
13時半過ぎだ……


「あぁ……
お仕事に行っちゃったのか

しかもベットまで
運んでくれて
申し訳なさすぎるよ」

ふと、机の上に目をやると
置き手紙がある

ーほたるちゃんへー
おはよ、よく眠れた?
寝顔も可愛かったよ

俺は、お仕事があるので
今日の帰りは、18時くらいだと思います

料理が出来ないから
ご飯作ってあげられなくて、ごめんね

その代わり
今日お休みだと思うから
ゆっくりしてて

家の物はなんでも
好きに使っていいよ

ご飯もちゃんと食べてね
俺が帰るまで、いい子に待っててよ?

ーりくよりー

うおぉおぉおお
りく様からの置き手紙だー!

もう一生大事にして
家宝にします!!

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【Ch.31】


「ん? 俺が帰るまで
いい子に待っててよ?」

ん? んんん?

え、私まだお邪魔してて
いいって事ですか?

なにそれ……嬉しすぎて
思わずぴょんぴょんしてしまう


「幸せすぎでしょ〜」

どうしても嬉しすぎて
顔がニヤニヤしてしまう

自分でも
気持ち悪いくらいに

よし、とりあえず
なんでも好きに使っていいって
言われたし

大事な物は
勝手に触らないように
掃除して

お仕事で疲れてるだろうから
ご飯作って、待っててあげよう!






「ふふふ〜ん、ふふ〜ん」

もちろん
帰らなきゃって
思ってたから

いい子に待っててね
なんて言われると
思ってなくて

鼻歌が出るくらいに
嬉しすぎる……!!

トイレ
フローリング
お風呂

キッチンの掃除出来たー!
我ながら完璧

時計を見ると、まだ16時
夜ご飯作る時間も、全然余裕あるし

そう言えば私……
お風呂入ってないじゃん

メイクもそのままとか、ヤバすぎ

りく様は
昨日もうお風呂を
済ませてたみたいだけど

私、ヤバい
絶対仕事後で臭かったはず

お風呂借りても
いいかな……?

いや、家に帰れないし
りく様も、臭い女置いときたくないよね
ありがたく借りちゃおう

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【Ch.32】


サアアァァァァ……


「はぁ〜
スッキリするし気持ちぃ〜」

色々と勝手にお借りして

なんと私、今
りく様と同じシャンプーの香りがするんだ

推しと同じ香り……うふふふ

キツくない
石鹸の優しい香りがする


「いい匂いだなぁ……」

ドライヤーもササッと済ませて
乾いてたお洗濯物から
Tシャツだけを拝借して

自分の服も洗わせてもらおー

黒いTシャツだから
透けないと思うけど

乾燥終わるまでは
ノーブラ、ノーパンで
ちょっとスースーする

だけど
りく様のシャツだから、大きいし

一応見えないけど……
まぁすぐ乾くよね?

よし、早く晩ご飯作らなきゃ
さぁ冷蔵庫失礼します!

ガチャ……


「えっ?」

私は目を疑った
冷蔵庫には、ほぼ昨日の残りしかない

そっか……りく様は
料理出来ないって
書いてあったしなぁ

きっと普段から
外食とかが多いのかな

鍵持ってないから
買い物には行けないし

マイフレンドも
まだ車検だから
どうしたものか……

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