〜ミミコイ〜ミミから始まる10秒間
12~14話
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【Ch.12】
「ぷはぁ〜」
まいちゃんが
缶ビールをぐいっと飲み干す
「ほたるん家で呑むビール
マジで1番上手い」
「はい、柿ピーもあるよ」
お皿を差し出すと
嬉しそうに手を伸ばした
「ありがと」
柿ピーをほうばりながら
ニヤニヤと笑う
「いやぁ〜にしても
あのほたるがねぇ
もう恋愛なんかしないと思ってたよ」
「え?!……恋じゃないよ!
お礼してもらうの
ただのご飯だから」
慌てて弁解する
「それなら
ジャージでいいじゃん!」
まいちゃんが身を乗り出す
「好きでもない奴に会うのに
わざわざオシャレなんかしないっしょ?
自分の女子力の無さに
朝は今にも泣きそうな
Lime送ってきたクセに〜」
う、確かに...
「好きではあるよ……
最愛の推しだもん
さすがに
食事に連れてってもらうのに
ジャージじゃ行けないし」
「ふーん……」
まいちゃんが
意味深な笑みを浮かべる
「まぁいいけど
とりあえず、はいコレ」
そう言って
大きな紙袋を差し出した
来た時から
すごい荷物を持ってきたなぁとは
思ってたけど
中身を見て
私は言葉を失った
大量の服
メイク道具
アクセサリー
「こ、こんなにいっぱい
ありがとう……
お金いくらだった?」
「仕事終わってから、マッハで
ほたるに似合う服と
メイク道具選んできた!」
まいちゃんが
誇らしげに胸を張る
「お金はいいよ
その代わり、2人の進捗
随時聞かせてねぇ〜」
そうニッコリ微笑む彼女に
気が向いたら話すよと
苦笑いする
この行動力には
本当に感謝しかない。
「もうあれから5年でしょ?」
まいちゃんの声が
少し真剣になる
「ほたるみたいな
いい子を捨てた奴なんか
さっさと忘れて次行きなよ
このまい様のセンスに
間違いはないし
これなら推しもイチコロ
てか、あの頃は
ほたるもちゃんと
女子力あったしね」
5年前...
私は婚約していた彼に突然
他に好きな人が出来たからと
振られた
確かにその時は
こんなにズボラ女子では無かった
オシャレも人並みにしてたし
料理も家事も得意だった
ちゃんと女の子していたはずなのに
理由も分からず
振られた
その時は
ただ強がって
お幸せになんて
作り笑いで言い残し
彼から私が
見えなくなった頃
散々泣いた。
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【Ch.13】
あの時は、ずっと
この人と結婚するんだって
そう思ってた
ただ、ただ幸せで
名字が変わるのを
想像してた
今でも
何がいけなかったのか
考えてしまう時はある
でも
振られて
家に帰ってきた後
たまたまテレビから流れていた
りく様が出演しているアニメ
『お前なんかクソくらえ』
今でも鮮明に思い出す
私が、初めてりく様に恋した瞬間
ちょうど私みたいに
振られたヒロインに
主人公が言った。
『あんな奴の為に
お前が泣いてやらなくていい
お前は、俺が笑わせてやる』
普段なら、きっと
こんなに反応しなかったはず
なのに彼の放つ声が
私の耳から心臓へと響いて
この時だけは
まるで、自分を
慰めてくれてる気がして
息することさえも
忘れていた。
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【Ch.14】
「もう引きずってるとか
……じゃないんだ」
私は首を振る
「私も若かったし……
今は、当時みたいに
結婚願望とかも無いし
恋とか恋愛の仕方も
忘れちゃったしね……」
レモンハイボールを一口飲む
「私は、りく様をこれからも
応援出来たら、それで十分幸せなの
しかも、こんな一般人じゃ
相手になんかされないよ」
「いやいやいや
もったいないから」
まいちゃんが私の手を取る
「まだ27歳じゃん!
諦めるの早すぎ
ほたるは、ちゃんとしたら
輝く原石なんだよ」
そう言って、ニッと笑う
「よし久々に、このまい様が
ほたるに魔法をかけてあげよう
ほら、手貸して」
差し出された手を
恐る恐る乗せると
「ずっとケアしてない
ボロボロの手じゃ、食事の時とか
減点ポイントだよ
もったいないっしょ!」
まいちゃんは
機械油で、荒れ気味の私の手を取り
放置しまくった甘皮の処理から
丁寧に始めてくれる
ここまでしてくれる親友には
本当に申し訳無いけれど……
りく様だって
いくら着飾った私を見たとしても
私なんかと、なんて……
もちろん考えもしないだろう
第一印象は
きっとジャージ女だし……
まいちゃんが頑張って
どんなに私を可愛くしてくれても
まいちゃんの望む結末には
きっと発展しない。
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【Ch.12】
「ぷはぁ〜」
まいちゃんが
缶ビールをぐいっと飲み干す
「ほたるん家で呑むビール
マジで1番上手い」
「はい、柿ピーもあるよ」
お皿を差し出すと
嬉しそうに手を伸ばした
「ありがと」
柿ピーをほうばりながら
ニヤニヤと笑う
「いやぁ〜にしても
あのほたるがねぇ
もう恋愛なんかしないと思ってたよ」
「え?!……恋じゃないよ!
お礼してもらうの
ただのご飯だから」
慌てて弁解する
「それなら
ジャージでいいじゃん!」
まいちゃんが身を乗り出す
「好きでもない奴に会うのに
わざわざオシャレなんかしないっしょ?
自分の女子力の無さに
朝は今にも泣きそうな
Lime送ってきたクセに〜」
う、確かに...
「好きではあるよ……
最愛の推しだもん
さすがに
食事に連れてってもらうのに
ジャージじゃ行けないし」
「ふーん……」
まいちゃんが
意味深な笑みを浮かべる
「まぁいいけど
とりあえず、はいコレ」
そう言って
大きな紙袋を差し出した
来た時から
すごい荷物を持ってきたなぁとは
思ってたけど
中身を見て
私は言葉を失った
大量の服
メイク道具
アクセサリー
「こ、こんなにいっぱい
ありがとう……
お金いくらだった?」
「仕事終わってから、マッハで
ほたるに似合う服と
メイク道具選んできた!」
まいちゃんが
誇らしげに胸を張る
「お金はいいよ
その代わり、2人の進捗
随時聞かせてねぇ〜」
そうニッコリ微笑む彼女に
気が向いたら話すよと
苦笑いする
この行動力には
本当に感謝しかない。
「もうあれから5年でしょ?」
まいちゃんの声が
少し真剣になる
「ほたるみたいな
いい子を捨てた奴なんか
さっさと忘れて次行きなよ
このまい様のセンスに
間違いはないし
これなら推しもイチコロ
てか、あの頃は
ほたるもちゃんと
女子力あったしね」
5年前...
私は婚約していた彼に突然
他に好きな人が出来たからと
振られた
確かにその時は
こんなにズボラ女子では無かった
オシャレも人並みにしてたし
料理も家事も得意だった
ちゃんと女の子していたはずなのに
理由も分からず
振られた
その時は
ただ強がって
お幸せになんて
作り笑いで言い残し
彼から私が
見えなくなった頃
散々泣いた。
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【Ch.13】
あの時は、ずっと
この人と結婚するんだって
そう思ってた
ただ、ただ幸せで
名字が変わるのを
想像してた
今でも
何がいけなかったのか
考えてしまう時はある
でも
振られて
家に帰ってきた後
たまたまテレビから流れていた
りく様が出演しているアニメ
『お前なんかクソくらえ』
今でも鮮明に思い出す
私が、初めてりく様に恋した瞬間
ちょうど私みたいに
振られたヒロインに
主人公が言った。
『あんな奴の為に
お前が泣いてやらなくていい
お前は、俺が笑わせてやる』
普段なら、きっと
こんなに反応しなかったはず
なのに彼の放つ声が
私の耳から心臓へと響いて
この時だけは
まるで、自分を
慰めてくれてる気がして
息することさえも
忘れていた。
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【Ch.14】
「もう引きずってるとか
……じゃないんだ」
私は首を振る
「私も若かったし……
今は、当時みたいに
結婚願望とかも無いし
恋とか恋愛の仕方も
忘れちゃったしね……」
レモンハイボールを一口飲む
「私は、りく様をこれからも
応援出来たら、それで十分幸せなの
しかも、こんな一般人じゃ
相手になんかされないよ」
「いやいやいや
もったいないから」
まいちゃんが私の手を取る
「まだ27歳じゃん!
諦めるの早すぎ
ほたるは、ちゃんとしたら
輝く原石なんだよ」
そう言って、ニッと笑う
「よし久々に、このまい様が
ほたるに魔法をかけてあげよう
ほら、手貸して」
差し出された手を
恐る恐る乗せると
「ずっとケアしてない
ボロボロの手じゃ、食事の時とか
減点ポイントだよ
もったいないっしょ!」
まいちゃんは
機械油で、荒れ気味の私の手を取り
放置しまくった甘皮の処理から
丁寧に始めてくれる
ここまでしてくれる親友には
本当に申し訳無いけれど……
りく様だって
いくら着飾った私を見たとしても
私なんかと、なんて……
もちろん考えもしないだろう
第一印象は
きっとジャージ女だし……
まいちゃんが頑張って
どんなに私を可愛くしてくれても
まいちゃんの望む結末には
きっと発展しない。
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