大好きな幼なじみと秘密の関係はじめます
「ねぇ、彗」
「……っ」
「ちょっと聞いてる?」
「……悪ぃ、なんて?」
「もう! やっぱり聞いてなかったの?」
俺の返答にムスッと唇を結び拗ねて見せたみなみ。
だけどそれは一瞬で、次の瞬間にはつり上がった目尻を下げ、ほんのりと赤らめた顔で言ったんだ。
「私ね、彗の彼女になれて嬉しいんだ」
その声が聞こえた途端、ゴクリ、俺は喉を鳴らしてしまった。
……そうか、彼女なんだよな。
頭ではちゃんと分かってるのに、
俺とみなみは幼なじみって長年言い聞かせてきたから、変な感じ。
というか……。
「なに?」
「好きだよ、彗。大好き」
……は?
まだ言い足りないといった顔してたから、訊いたらこれだ。
「なにいきなり。積極的ね」
そんなん言われると思ってないし、急には困るっつーか……普通に驚く。
だけどみなみは、焦る俺に容赦なく畳み掛ける。