策略に堕ちた私
 ベッドの上、キスを交わしながら、甘やかな空気の中で社長が訊いてきた。

「山田さん、俺のこと好きだよね」
「はい、好きです。社長の体、大好きです」
 
 社長の触り心地は最高だ。触られ心地も最高。
 
「くっ」

 社長はなぜか、がっくりと肩を落とす。

「まあいいや。俺も山田さんが好きだよ」
「わかってます。最近は私が社長の一番のお気に入りですよね」

 それはまあ、休日のたびに私と過ごしているのだから見当はつく。
 平日の夜も毎日のように社長の部屋で過ごしている。
 よほどのお気に入りの自覚はある。
 手近なところで処理を済ませているだけなのかもしれないけど、手近なところに良いのが見つかってよかったですね、社長!

「そうだね、山田さんは一番のお気に入りだ。昔から、ずっとね」

 社長はそう言いながら私の髪にキスをする。

「ありがとうございます」
「少しは本気にして欲しいな」

 本気にしたらしたで迷惑がるくせに。
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