策略に堕ちた私
高橋は、その後もぎくしゃくとした態度を取ってきたものの、私のほうがいろいろとフォローしているために、周囲の好奇心も削がれてきた。そんな頃。
高橋が緊張した顔で言ってきた。
「あとで会議室に来てください」
私はぎくりとする。
会議室は告られた場所であり、その一週間後に振られた場所。
もしかして、また、繰り返すつもり?
好きって言ってこられても振るしかないわよ。
私にはもう社長がいるし。
そう思いかけて、自分に突っ込む。
セフレ関係に何の期待をしているのよ。
それに、社員にだけはバレていけない関係だ。
トップの二人がセフレ関係だなんてとんでもない。
そこだけは気を付けないと。
なので、高橋の言葉に、私は青ざめた。
「瀬川社長にはお気を付けください」
「えっ」
すでにバレてるぅ?
高橋を見れば真剣な顔をしている。
「瀬川社長は恐ろしい人です。なので、瀬川社長にはお気を付けください」
内心、焦るものの平静を装う。
「社長に対して根拠のない言いがかりをつけるのはいけないわ。何かを知ってるの?」
そう探りを入れる。
「社長には女性関係で良い噂はありません」
「そんな噂、どこにあるの?」
「そんなのどこにでも転がっています」
ですよね。
「単なる噂よ。よしんば事実だとしても、仕事には関係ないわ」
「でも、社長には婚約者がいるそうじゃないですか。人としてどうかと思います」
果たして、高橋は私と社長の関係をどこまで知ってるのだろう。
外出先で見られても、上司と部下だと言い訳できる範囲の行動しかしてないつもりだけど。
「社長をどう思おうがあなたの勝手だわ。でも、どうして、それを私に言うの?」
「常務が心配だからです。社長に何かされていないか」
どうやら何も知らないみたいで安心する。
それにしても何が言いたいのかしらこの子。
「私と社長は、ただの上司と部下よ」
「でも」
「あなたと私もただの上司と部下。なので、私の個人的なことまで心配しなくてもいいのよ」
それよりも仕事をしっかりして。
高橋はまだ何か言いたげな唇を閉じると、「わかりました」とだけ言って引き下がった。
私はほっとした。
高橋が緊張した顔で言ってきた。
「あとで会議室に来てください」
私はぎくりとする。
会議室は告られた場所であり、その一週間後に振られた場所。
もしかして、また、繰り返すつもり?
好きって言ってこられても振るしかないわよ。
私にはもう社長がいるし。
そう思いかけて、自分に突っ込む。
セフレ関係に何の期待をしているのよ。
それに、社員にだけはバレていけない関係だ。
トップの二人がセフレ関係だなんてとんでもない。
そこだけは気を付けないと。
なので、高橋の言葉に、私は青ざめた。
「瀬川社長にはお気を付けください」
「えっ」
すでにバレてるぅ?
高橋を見れば真剣な顔をしている。
「瀬川社長は恐ろしい人です。なので、瀬川社長にはお気を付けください」
内心、焦るものの平静を装う。
「社長に対して根拠のない言いがかりをつけるのはいけないわ。何かを知ってるの?」
そう探りを入れる。
「社長には女性関係で良い噂はありません」
「そんな噂、どこにあるの?」
「そんなのどこにでも転がっています」
ですよね。
「単なる噂よ。よしんば事実だとしても、仕事には関係ないわ」
「でも、社長には婚約者がいるそうじゃないですか。人としてどうかと思います」
果たして、高橋は私と社長の関係をどこまで知ってるのだろう。
外出先で見られても、上司と部下だと言い訳できる範囲の行動しかしてないつもりだけど。
「社長をどう思おうがあなたの勝手だわ。でも、どうして、それを私に言うの?」
「常務が心配だからです。社長に何かされていないか」
どうやら何も知らないみたいで安心する。
それにしても何が言いたいのかしらこの子。
「私と社長は、ただの上司と部下よ」
「でも」
「あなたと私もただの上司と部下。なので、私の個人的なことまで心配しなくてもいいのよ」
それよりも仕事をしっかりして。
高橋はまだ何か言いたげな唇を閉じると、「わかりました」とだけ言って引き下がった。
私はほっとした。