気高き不動産王は傷心シンデレラへの溺愛を絶やさない
 お願いだから志信さんの前で変なことを言わないでほしい。いや、もう言っているようなものだ。

 どうやったらこの場を切り抜けられるか必死に考えようとするも、その前に志信さんが口を開く。

「別に無理についてきたわけじゃない。むしろ、俺のほうから頼み込んで同行してもらっているんだ」

 思わず顔を上げて志信さんを見てしまった。

 いつもの彼らしくない、微かなとげを感じる声。

 私の味方をしてくれているのだと気づいて、うれしさと惨めさで泣きたくなる。

「おかげで今日は助かったよ。俺だけじゃどうにもならない買い物だったからな」

「……ふうん?」

 宗吾くんが目を細める。

「だめだろ、優陽。こんなフォローなんかさせて。やっぱりお前は俺がいないとどうしようもないな」

 どこまでも私を貶める言葉とともに、宗吾くんの手が近づいてくる。

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