気高き不動産王は傷心シンデレラへの溺愛を絶やさない
「呼び止めないと、ひとりでどこまでも行ってしまいそうだから。無理をする前に言ってほしいし、俺がいることを頭に置いておいてほしい。支えたいんだよ。頼ってほしい、って言ったら伝わるか?」

「頼る……」

「――失礼いたします」

 優陽が呟いたその時、豊富な種類のデザートを乗せたワゴンが運ばれてくる。

「お好きなものをお選びください。こちらでお取りいたします」

「えっ、こんなにたくさん?」

 おっとりと垂れた目が輝き、興奮を湛えてきらめく。

 本当に、どこまでもかわいい人だなと思った。

「食べきれなかったら俺がもらおう。だから好きに選んでいい」

「食べ残しなんて渡せないよ。……どうしよう、パンナコッタもおいしそうだし、ガトーショコラも……」

 甘いものにそれほど興味がない俺と違い、優陽は菓子やジュースを好む。

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