初恋御曹司と失恋部下の、一夜から始まる甘い恋
彼は結構のらりくらりとしたところがあるので、追及したらいろいろ出てきそうで怖い。
それより担当変更は私の一存で決められることではない。
とりあえず、納得してもらえるように謝罪するしかない。
「こちらの不手際でご迷惑をおかけして申し訳ございません。担当者変更の件は上司と相談の上、ご連絡を差し上げます。それとカタログは本日、速達で送らせていただこうと思いますが、よろしいでしょうか?それとも、直接お届けに伺いましょうか?」
『ここまで待ったんだから郵送でいいよ。担当変更も考えてくれてありがとう。さっきの人にもイライラして悪かったと伝えておいてもらえるかな』
「かしこまりました。それでは失礼します」
受話器を置いて、大きく息を吐いた。
相手も納得してくれたみたいだし、無事に対応できてホッとする。
「琴葉さん、ありがとうございます。それで、どうなりました?」
真由ちゃんが不安そうに私を見る。
「カタログは速達で郵送することで納得してもらえたよ。真由ちゃんにもイライラして悪かったって。でも、担当者を変更してくれってご立腹。ノズカさん、春川くんに対して相当悪い印象を持ってるみたい」
「そうなんですね。春川さん、ちょっと抜けているところがあるから……」
後輩にもそんな風に思われている春川くんに同期として情けなくなる。
もう一度、新人研修からやり直した方がいいんじゃないかと思ってしまうレベルだ。