叶わない恋の秘めごと~堅物上司の好きな人~
第二章

日曜日。私は朝から鏡の前で何度もファッションチェックを繰り返し、新堂さんと桜祭りに向かった。

初めて彼の車の助手席に乗り、初めて隣を歩くことができて、気持ちはずっとふわふわとしている。

「綺麗ですね。天気もいいですし」
「そうだな」

満開の桜が風にそよぐ中、二人でのんびりと歩く。周りはカップルや家族連れで賑わっていて、笑顔が溢れていた。

「こんなところ来たの久しぶり」
「私もです」
「たまにはいいな」

キャッキャと走り回る子どもを目で追いながら、新堂さんが優しい口調でつぶやく。子ども、好きなのかな?

そういえば、たまに打ち合わせで家族連れが来るけど、その時も話しかけたり遊んであげたりしていたっけ。困った人や、弱い立場の人を見過ごせない人。そう、あの時の私みたいに。
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