私の愛したゴミ
好きな人に好きって言われるのはどんなに幸せなのかなあ。

私は知らない。私がどんなに欲しくても手に入らないから、いつしか諦めた物。

だけど人はないものねだりなものだから。

モモカだってモモカに無いモノを私が持っていたらきっと嫉妬するでしょう?

ああ本当はね。

トウヤに好きって言われたい。
信じるしかないくらい何回も何百回も何千回も言われたい。

シラフでトウヤの香りに包まれながら抱きしめられたい。愛おしさを宿した目で全身で愛を感じれるようなキスをして欲しい。

だけどそんなのは夢のまた夢。
分かっている、私にとっては魔法を使う方がきっと簡単って思えるくらい難しいことくらい。

だから私はトウヤの隣にいれればそれでいい。

私は泣きたくなっても1人で泣くから。誰にも頼らずこれからも生きていくから。

だからどうか誰も私からトウヤを奪っていかないで。
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